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体調変化を察知する熱中症対策システム、着用10分で状態把握

解析結果を管理者・作業者へ通知

クラボウは熱中症対策支援システム「スマートフィットフォーワーク」の機能を拡充した。新開発した体調評価アルゴリズムにより、着用後10分程度での体調把握や、作業中の急激な体調変化にも気づくことができる。さまざまなウエアラブルデバイスに対応可能なマルチデバイス機能も追加した。建設業や製造業など向けに5月から販売をはじめ、2020年度は前年度を上回る50社以上への採用を目指す。

熱中症対策支援システム「スマートフィットフォーワーク」はウエアラブルデバイスから取得した心拍・温度・加速度の生体情報と気象情報を独自のアルゴリズムで解析し、管理者と作業者へ通知する。

新開発のリアルタイム体調評価アルゴリズムでは、アルゴリズムの計算式を変えることで、少ないデータ量のインプットでも精度の高いアウトプットが可能になった。

従来は2時間おきに作業者の状態が表示されていたが、新機能では約10分おきに体調の推移が見られるようになった。これにより、急激な体調変化にもいち早く気づくことができる。

各職場環境に応じたウエアラブルデバイスを選択できるマルチデバイス機能も追加。どのデバイスでも同じ管理画面と機能が利用できる。

すでにセイコーインスツル(千葉市美浜区)のウオッチ型、ミズノのイヤー型などと連携している。

クラボウは、繊維事業において素材単体売りからソリューションを提供する「コト売り」路線にかじを切っており、他社との共創ビジネスを強化している。

日刊工業新聞2020年3月24日

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