【新型コロナ】フィンテック、中小企業の苦境を救う

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新型コロナウイルスの感染拡大の影響で不振に陥った中小企業が、資金繰り対策に金融とITを融合させたフィンテックを活用する動きが広がっている。会計ソフトなどに入力された入出金データを基に審査され、数日で融資を受けられるためだ。政府系や民間金融機関への相談が急増し、経営者は早期に資金調達できるか不安を募らせており、つなぎ役として存在感を示している。

オンライン融資を手がけるマネーフォワードファインでは、会計データを活用した貸し出しが伸びている。最短3日で融資できるのが特長で、2月の件数は2019年12月に比べ3割増えた。地方企業の引き合いも強く、札幌市の飲食店経営者は「6月までの資金として100万円借りた。資金繰りが厳しく、助かった」と安堵(あんど)の声を上げた。

ジャパンネット銀行は、会計ソフトのfreee(フリー)から得たデータを基に融資する。大手銀行では三菱UFJ銀行が法人口座の入出金データを人工知能(AI)で分析し、最短2日で最大1000万円を貸し付ける。

資金繰り対策では、政府が日本政策金融公庫などを通じ、1兆6000万円の融資を打ち出したが、実行されるまで一定期間を要するのがネック。フィンテックを使った融資は数日で資金を確保できる半面、貸出金利はやや高めだ。マネーフォワードファインの家田明会長は「制度融資の入金までのつなぎとして使ってほしい」と語る。

日刊工業新聞2020年4月7日

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