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OSGが歯車加工専用の工具に参入、航空機やEV向け

OSGは航空機部品や電気自動車(EV)向けに、需要拡大が見込まれるスカイビング加工用工具を開発した。同社が歯車加工専用工具を展開するのは初めて。すでに顧客に粉末ハイス(高速度鋼)製工具を提供し、試験加工を開始した。超硬製や刃先交換式も開発中。今後は国内外の拠点ネットワークを活用して再研磨、再コーティングできる体制を整え、拡販していく方針だ。

スカイビング加工は加工対象物(ワーク)と工具を同期回転させながら加工する。専用機を使う従来のシェーパ加工やブローチ加工と比べ、二つの主軸を搭載した複合旋盤やマシニングセンター(MC)で加工できるため、汎用性がある。成形工程と歯切工程を1台に集約できるため、日本をはじめ人材不足などが懸念される国や地域での需要拡大が見込まれている。

電動化の波が押し寄せる自動車業界では、駆動モーターの軽量化、高効率化を実現するために歯車の小型化、高精度化ニーズが高まっている。スカイビング加工は、寸法変化を見越して歯車形状を柔軟に調整できる。

また他の加工法では難しかった1台で内歯(インナーレース)、外歯(アウターレース)の両方の加工が可能。歯車のホブ加工やブローチ加工と比べ工具の干渉範囲が少ないため、部品の短尺化、軽量化にもつながる。



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日刊工業新聞2020年3月10日

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