【新型コロナ】PSS、キヤノンメディカル、みらかHD、迅速診断に各社全力

国立感染症研究所で分離された新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

新型コロナウイルスの検査・診断システムの開発に各社が乗り出している。東京農工大学大学院の養王田正文教授らは10日、プレシジョン・システム・サイエンス(PSS)と共同で、自動PCR検査システムを活用した新型コロナウイルスの迅速診断システムを開発したと発表した。PCR検査の自動化により、130分程度で検査できる。すでにイタリアでは新型コロナウイルス感染症に対して使われており、国内での使用を目指して検査機関や試薬の供給など調整を進める。

PCR検査とは、特定のデオキシリボ核酸(DNA)配列を増幅させる手法で、現在新型コロナウイルスの検査に用いられている。検体と試薬との反応やPCR検査装置の操作は人の手で行われており、検査機関の負担が大きかった。

キヤノンメディカルシステムズ(栃木県大田原市)は長崎大学と共同で検査システムの開発を開始。栄研化学が開発したLAMP法を応用し、PCR法より簡便かつ「最短12分程度で結果が出る」システムを目指す。3月以降の実用化を予定する。

みらかホールディングス(HD)も全自動化学発光酵素免疫測定システムや迅速診断キットの開発ノウハウを応用し、短時間で解析結果が得られる検査試薬を開発中だ。同社の傘下である富士レビオ(東京都新宿区)が開発する。傘下のエスアールエル(同)、日本医学臨床検査研究所は新型コロナ感染症の遺伝子検査を受託開始した。

日刊工業新聞2020年3月11日

COMMENT

小川淳
デジタルメディア局
編集部部長

新型コロナウイルスによる感染症の収束は未だ見通せません。通常のインフルエンザウイルスの流行と同様だと考えれば、GW明けにはピークは過ぎるという見方をする人もいますし、夏以降も油断できないという人もいます。とはいえ、こうした各社の取り組みにより、現場の負担が減り、より正確な診断・対処につながることは間違いありません。いずれワクチン開発まで進めば、通常の季節性の感染症のようになるかもしれません。

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