インド発のユニコーン企業、5Gで日本進出

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インド発のユニコーン企業を目指すシーテーエスの開発チーム

インド発のユニコーン(時価総額10億ドル超)企業を目指すシーテーエス・コミュニケーションズ(ニューデリー)が、日本市場に本格進出する。4月をめどに都内に日本法人を設立し、第5世代通信(5G)やネットワークの仮想化などの先進技術を活用した通信インフラをオーダーメードで作り上げる。シーテーエスは、インド最大手のリライアンス財閥一族の直系であるプラモド・クマル・ヤダフ氏が創業したスタートアップ企業で、海外法人の設立は日本が第1号となる。

リライアンス財閥は、タタ財閥と並ぶ事業規模を持つ巨大コングロマリット(複合企業)。その一角を担うシーテーエスは、通信領域に特化したソリューション企業として2015年に創業。競争力の源泉となるIT人材はリライアンスから移籍した精鋭部隊を集める一方で、シーテーエスにはリライアンスの資本を入れずに、数年後に新規株式公開(IPO)して、ユニコーン企業を目指している。

日本法人を成長ドライバー(推進力)に位置付け、インドのITパワーを日本に投入する。楽天モバイル(東京都世田谷区)向けの開発プロジェクトを受注し、50拠点を超える国内データセンター(DC)に完全仮想化したクラウド環境の構築に着手した。

現在はインドから派遣した約30人のシステム技術者らを投入しているが、日本法人設立後は常駐を含め開発チームを増強し、本格的な事業体制を築く。通信事業者向け以外に大手企業の通信インフラの構築にも力を注ぐ。

日本法人は、2019年に連絡事務所として立ち上げたシティウスコミュニケーションズジャパン(東京都港区、渡部庄一代表)を格上げして設立する。資本金1億円を投じて都内に本社を新たに構え、日本―インド間の開発連携を強化する。売上高は20年度が100億円、21年度は200億円を見込む。通信事業者向け以外に、大手企業の通信インフラの構築にも力を注ぐ。

シーテーエスはフィンランドのノキアや独ローゼンバーガー、中国のギガライト、米シスコなど、20社を超える大手ITベンダーとパートナー契約を結び、各社が提供するソフトやハードを組み合わせた一括請負型で、オーダーメードのシステム構築で差別化を図っている。

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日刊工業新聞2月25日

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