携帯大手が5G料金の下地作り…「上限なし」プラン主流に

  • 1
  • 0
5Gがいよいよ商用化する(ドコモオープンハウス2020)

国内携帯通信3社が3月に商用化する第5世代通信(5G)の料金体系は、アンリミテッド(通信容量上限なし)プランが主流となりそうだ。5Gの通信速度は毎秒10ギガビット(ギガは10億)超と4Gの最大100倍。1平方キロメートルで同時接続可能な機器数が100万台と、多数の機器から膨大なデータを取り込む時代となるからだ。KDDIは2月1日にアンリミテッドプランの料金引き下げに動くなど、5G料金設定の下地作りが始まっている。

「5G時代はアンリミテッドの世界にならざるを得ない」―。ソフトバンクの宮内謙社長は5Gの料金体系について、こう述べた。

同社は毎月の通信容量50ギガバイトに加えて、動画投稿サービス「ユーチューブ」、対話アプリケーション(応用ソフト)「LINE」などの利用では通信容量を消費しないプラン「ウルトラギガモンスタープラス」を月3480円(消費税抜き)から提供している。宮内社長は「月を追って消費データ量が膨大になりつつある」と指摘。音楽ライブやスポーツ中継の高精細な仮想現実(VR)映像を即時配信する5Gでは「さらにデータ量を消費する時代になる」とみる。

KDDIは1日から通信容量上限なしプラン「auデータMAXプランPro」の月額料金(同)を従来比1500円安い4480円からに引き下げた。高橋誠社長は「アンリミテッドプランの世の中への浸透を受けたものだ。その延長線上に5Gがある」と話す。

NTTドコモの吉沢和弘社長も「アンリミテッドな料金プランも5Gの選択肢の一つ」とした。ドコモには通信容量上限なしプランはないが、1月から料金プラン「ギガホ」で高速データ通信が利用可能な通信容量を月60ギガバイトに倍増するキャンペーンを始めた。吉沢社長は「ヘビーユーザーのポートアウト(転出)が減った」と成果を強調する。

吉沢社長は5Gの料金について「通信容量1ビット当たりの単価は4Gより安い。4Gよりも少し高くなるが、大幅に高くはならない」とした。

KDDIの高橋社長は「5Gに投資コストを掛けている。4GよりARPU(契約者1人当たりの平均収入)が上がる設定をしたい」と話す。

米国の携帯通信首位ベライゾンは、通信容量月50ギガバイトまで速度制限なしの4G料金が40ドル(約4400円)からだが、5Gを使うと10ドル(約1100円)を追加している。この料金設定が参考になりそうだ。

日刊工業新聞2020年2月20日

関連する記事はこちら

特集