世界で広がるバーチャルコンサート、「5G時代」で日本にも

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ウェーブXRのバーチャルコンサート会場では、アーティストの動きをアバターが忠実に再現

NTTドコモの完全子会社、NTTドコモ・ベンチャーズ(東京都港区)が出資するスタートアップ企業の技術展示会「ドコモベンチャーズデイ」では、今春商用化する第5世代通信(5G)で実用化が見込める音楽ライブの新たな鑑賞法や映像編集法を垣間見ることができた。アーティストと観客が相互交流できるバーチャルコンサート、視聴者ごとの好みに応じた映像を自動生成するスポーツ中継がすでに実用化の段階にある。(編集委員・水嶋真人)

バーチャル会場

米国のウェーブXR(テキサス州)は、仮想現実(VR)を用いたバーチャルコンサート会場をインターネット上で運営する。アーティストは声や体の動きを忠実に再現するアバター(分身)を通じてバーチャル会場に登場。VRグラスを装着した参加者もアバターとなり、コントローラーを使って周りにいるアバターとハイタッチしたり、チャット機能で感想をバーチャル会場に表示したりできる。エイベックスと連携し、年内にも国内で複数のバーチャルコンサートを開く。

AIで分析

イスラエルのWSCスポーツテクノロジーズは、スポーツの生中継映像を人工知能(AI)が分析し、利用者の要望に応じたハイライト動画をほぼリアルタイムで自動生成する技術を持つ。サッカーや野球、バスケットボールなど15のスポーツに対応。Jリーグや米プロバスケNBAなどが導入済み。高速大容量通信の5Gを使えば視聴者が好きな選手の好きなプレーに特化したハイライト映像を簡単に作れる。

英リアライズは、動画の視聴者の微細な表情の変化や顔の傾きをスマートフォンのカメラ経由で読み取り、感情を可視化する技術を持つ。例えば300人のモニターに自社のCM動画を見てもらい、その感情を分析することで、より効果的なCMを作成できる。

チャット接客

空色(東京都品川区)は、通販サイトでの接客をチャットで行うサービスを展開している。すでに大手百貨店が外商で得意客の自宅を訪れる前に、チャット接客を通じて顧客がほしい商品を見極めるサービスを展開。衣料品通販サイトでも購入額の増加やリアル店舗の送客に効果が出ている。

5G時代は、あらゆる機器のデジタルデータを瞬時に収集、分析して最適化することが当たり前となる。消費者の利便性向上と比例し、小売業者のマーケティング効率化サービスも増えていくことになりそうだ。

日刊工業新聞2月14日

キーワード
ドコモ 5G

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