4次元ポケットを持たない“ドラえもん”はどんなロボット?

GROOVE Xは「家族型ロボット LOVOT(ラボット)」を開発・製造・販売するロボットベンチャー。家庭の中で人とロボットが共存し、人の心の豊かさを育むことを目指す。林要社長は「4次元ポケットを持たない“ドラえもん”を実現したい」と意気込む。

ラボットは二つのつぶらな瞳と温かく柔らかいボディー、人やモノを見分ける角、自在に動き回る足を持った自律型のロボット。犬や猫に代わる新たな家族としての位置付けで、屋内での使用を想定。家庭のほか、幼児施設や高齢者施設での活用を期待する。

ロボットは長く、工業製品として人間の作業の一部を補完するものだったが、ラボットは「何かから必要とされたり、何かをめでたりする人の心を豊かにするもの。これまでのロボットとは違うコンセプト。新しい市場を開拓する」(林社長)と説く。

ボディーを触ったり、持ち上げたりすることでラボットは特定の人間に懐いていく。スキンシップを通じて人の顔を覚え、人の後について行ったり、玄関先に迎えに来たりなどの行動をするようになる。

ラボットには10以上の中央演算処理装置(CPU)コア、20以上のマイコン、50以上のセンサーを内蔵。さらに三つの基本ソフト(OS)が連動することで自律運転や深層学習による人や音声の認識、遠赤外線による体温の検知などを可能にする。ラボット以外に「ネスト」という充電ステーションにもデスクトップ用のコンピューターが入っており、処理を支援する。

8月31日に発売し、出荷は12月の予定。30―40代女性や子どもを持つ家庭などでのニーズが多いという。本体価格は約30万円、サブスクリプション(定額課金)型での提供も準備し、月々約9000円から。林社長は「人の心を豊かにするのはアートの役割だったが、テクノロジーが人の心を支える時代になる。その第一歩をラボットが担いたい」と事業の拡大に期待する。

【企業メモ】▽住所=東京都中央区日本橋浜町3の42の3、03・6328・0757▽資本金=16億円▽売上高=非公表▽従業員=107人▽設立=15年(平27)11月

日刊工業新聞2019年11月13日

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