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市場が拡大する子乗せ電動アシスト自転車に“盲点”だった装備とは?

 パナソニックサイクルテック(大阪府柏原市、野中達行社長、072・977・1601)は、コンビと共同開発した後子乗せ電動アシスト自転車「ギュット・クルームR」を12月より発売する。

 業界で初めて日よけを標準搭載した。これにより座面温度の上昇を最大19℃抑えることができる。また左右どちらからでも子どもの乗せ降ろしが可能な設計や、洗濯可能なベルト・ヘッドカバーなど、子育て世代の利便性や快適性を考えた製品となっている。

 同社は前子乗せタイプも発売しているが、より使用年齢が長い後子乗せタイプへのシフトが進んでいるという。後ろに乗車していて寝てしまう子どもも多いため、背もたれを従来品より5~10度後ろに下げ、姿勢が保てるようにした。

サンシェードが標準搭載

足元部分のフレームがまたぎやすいよう低くなっている

 コンビの行った調査によると、乳幼児を持つ親のうち週2回以上1時間以上のお出かけをしている割合は74%だった。また共働き世帯の増加に従い、ベビー用品のトレンドも「利便性」「電動化」がキーワードになっているという。これらのことから、電動アシスト付き自転車のニーズが高まっていると推測する。

 国内の電動アシスト自転車市場は前年比106%、2014年より年率8%の成長で推移している。パナソニックサイクルにおいても、子乗せアシスト自転車は2014年より年率17%の成長となっている。出荷台数増加に対応するため、同社の柏原工場では約15億円の設備投資を行い、生産能力を3割増強した。また首都圏でのニーズが特に増加していることから営業人員を約2割増員する。

 2020年度には子乗せ市場シェア60%、2030年度には電動アシスト自転車市場シェア50%を目指す。
 
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昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
4月から自転車登園を始めた知人が「1日で子どもが日焼けしてしまった…」と嘆いていたのを思い出しました。夏、屋外に停めていていざ乗車という時に熱くて座れないといった問題も解消されそうです。 がっちりとした印象なので重くて漕ぎにくいのかなと思いましたが、実際試乗してみるとアシスト力が強いのでびっくりするほど楽に漕げました。

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