自動車の溶接検査時間が4分の1以下に、東芝がロボットシステム実用化へ

 東芝は2020年度に自動車製造向けスポット溶接検査ロボット(写真)を実用化する。検査時間を従来の人手作業と比べて4分の1以下に短縮できる。現在、国内の自動車・部品メーカー数社と実証実験中で、工場の省人化につながる検査自動化ニーズに対応する。航空機や鉄道車両分野への横展開も検討する。

 スポット溶接検査ロボットは超音波検査装置、プローブ(探触子)の傾きを推定する制御ユニット、ロボットコントローラー、多関節ロボットで構成する。中核技術は制御ユニットに搭載したプローブの傾き推定エンジン。独自のアルゴリズムで傾きを計算し、ロボットがプローブの角度を自動補正し溶接部を正確に検査する。接合の合否判定まで実現する。

 ロボットにはプローブと位置補正カメラ、超音波を伝播させやすくするカプラント(接触媒質)液の吐出装置を装着する。ロボットは不二越と安川電機、東芝機械製に対応し、今後は川崎重工業やファナック製にも対応する。システム価格は数千万円になる見込み。

 自動車製造では1台3000―6000点の溶接箇所がある。溶接1点当たりの検査時間は従来の人手作業の30秒から7秒に短縮可能。従来は抜き取りによる人手での破壊・非破壊検査が主流だった。ロボットの採用により全数検査も可能になる。

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