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世界初“窓の基地局”が動き出した

NTTドコモとAGCが携帯電話用に
 NTTドコモとAGCは、電波を送受信できるガラスアンテナ(写真)を都内のビル窓に設置し、第4世代通信(4GLTE)向け携帯電話サービスの基地局として利用を始めたと発表した。ガラスアンテナを用いた“窓の基地局”による4GLTEサービスエリアの提供は世界初という。

 ガラスアンテナは縦21・2センチ×横85センチメートル、重さは約2・5キログラム。電波の送受信範囲は最大で半径約200メートルと、小型基地局(スモールセル)と同程度をカバーできる。第5世代通信(5G)用ガラスアンテナを使ったサービスも20年の開始を見込む。

 移動通信用の通信量増加で都市部のアンテナ増設は不可欠だが、建物の屋上や壁面は設置場所が限られるうえ、街の景観を損ねる。透明なガラスアンテナは既存の窓に設置するため、景観を損なわない。建物の内側から取り付けられるため、足場設置や土台工事が不要だ。
日刊工業新聞2019年10月1日

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