3Dプリンターでオーダーメイドの介護製品、入居者のQOLを向上させる!

SOMPOケアが実証

3Dプリンターで製作した自助具
 SOMPOケア(東京都品川区、遠藤健社長、03・6455・8560)は3Dプリンターを活用し、体の不自由な人の生活動作を補助する自助具の提供に乗り出す。SOMPOホールディングスの研究開発施設に3Dプリンターを導入して自助具製作の検証を進め、一定の品質で試作品を製作できることを確認、介護施設での実証を始めた。一人ひとりに合わせた自助具を年内にも実用化し、介護品質や、入居者の生活の質(QOL)向上を後押しする。

 SOMPOケアは自社で手がける介護付き老人ホーム「ラヴィーレ草加」で実証を始めた。体の片側がまひする片まひの人が車いすのブレーキレバーを引ける樹脂製の延長ブレーキを製作。ブレーキに完全にフィットする造形が難しく、試行錯誤を重ねている段階という。安全面を考慮して現在は介護スタッフが使用感などを検証中だ。

 既製品も存在しているが、3Dプリンターで製作することで、個人の介護度や好みに応じたデザインにすることが可能。現在は延長ブレーキのみだが、今後は片まひの人が握りやすいスプーンホルダーのほか、高齢者の足の形に合わせたインソールなどを製作し、転倒防止などにつなげていく考えだ。

 今後の課題としては製作スピードを上げること。製作に一定の時間がかかっており、延長ブレーキを1個造形するのに6時間前後要しているという。

 3Dプリンターによる製作費は既製品を購入するより安く提供できる見込み。ただSOMPOケアはこれまで自助具を提供してこなかったため、コスト削減効果は見込んでいない。

 一人ひとりにあった介護を実現することで、介護の品質向上や企業価値向上に資する取り組みとして位置付け、介護施設への提供を加速していく。

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