ニュースイッチ

介護業界の離職防止へ、まず研修から

介護業界の離職防止へ、まず研修から

「SOMPOケアユニバーシティ」では介護施設や在宅介護に近い環境で研修を受けられる

 リクルートキャリアは、SOMPOホールディングス子会社のSOMPOケア(東京都品川区)と介護事業者向けの研修開発で提携する。介護職に就いて2年未満の新卒・中途職員を対象に、技能の習得から就業意欲の向上まで一貫して支援できる研修プログラムを共同開発する。介護業界では新人職員の離職防止が喫緊の課題に挙げられており、介護事業者の支援体制を強化する。

 研修プログラムは、リクルートキャリアが運営する介護人材・事業者支援プロジェクト「ヘルプマンジャパン」の一環として事業者向けに販売する。受講料は1人当たり1万8000円(消費税抜き)。2月23日に初回の研修を開講。関東地方の介護事業者を中心に10―15人程度募集する。初回研修の結果を踏まえて、2019年度中に4、5回程度の開催を目指す。

 ヘルプマンジャパンでは、これまで新入社員の意欲向上やリーダー育成などの研修を介護事業者に提供してきた。一方で、研修施設がないことから実践的な介護技術の習得機会を提供することができなかった。

 共同開発する研修では、SOMPOケアが17年に開設した研修施設「SOMPOケアユニバーシティ」(東京都港区)を活用する。施設内には介護施設や住居を想定したスペースを備え、職場に近い環境での実技研修が可能。

 SOMPOケアでは同施設で定期的に従業員向けの研修を実施しているが、社外に全面開放するのは今回が初めて。
日刊工業新聞2019年1月15日

編集部のおすすめ