三菱造船が大型船を増産へ、下関に数十億円投資

環境規制対応、国内外で需要増

 三菱造船(横浜市西区)は、下関造船所(山口県下関市)に数十億円規模の設備投資を行う。大型船に対応できるよう、岸壁沿いの海底を5メートル前後、浚渫(しゅんせつ)して水深10メートルレベルにするほか、クレーンなども新設する。商船の中でもフェリーは大型化と環境規制対応を背景に国内外ともに需要が伸びており、能力増強でこの市場を取り込む狙い。

 下関造船所では8月、阪九フェリー(北九州市門司区)向けのカーフェリー1番船「せっつ」の進水式を行った。フェリー新造船需要は今後も伸びると見ており、対応体制を整える。

 フェリーのような高密度艤装(ぎそう)船は、進水した後の艤装期間が長くかかる。岸壁沿いの浚渫とクレーン増設の両輪で、注文増加に対応できるようにする。長崎造船所(長崎市)もフェリー建造能力があり、注文船の大きさや特性に応じて両造船所に振り分ける。造船所ごとに得意分野が違うため、人員配置転換や相互交流も増やす。

 欧州や米国など海外のフェリー需要も取り込む。現在は実績ゼロだが「これから取りたい」(大倉社長)。国内同様に運航効率を上げるための大型化や、環境規制対応の更新需要が見込めるとみて、対応能力をPRする。

日刊工業新聞2019年9月16日

  

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