日産、次期「ジューク」国内販売見送りの事情

SUV車種見直し

 日産自動車は小型スポーツ多目的車(SUV)「ジューク」の次期モデルの国内販売を当面見送る方針だ。代わりに同じサイズ領域のBセグメントで新しいSUVを投入する計画で、「現時点で次期ジュークの国内投入はない」(日産関係者)という。国内の小型SUV市場は競争が激化しており、先進技術を搭載した新モデルでテコ入れする。

 日産は3日、ジュークを9年ぶりに全面改良して英国工場で生産し、欧州市場に11月末に投入すると発表した。日本販売については言及がなく、動向が注目されていた。

 2010年発売のジュークは、丸みを帯びた個性的なデザインが特徴で、当時は大型車がメーンだったSUV市場で小型ニーズを発掘した。ただトヨタ自動車「C―HR」など競合が増えたほか、モデルが古くなったことから最近は販売が低迷。18年度の国内販売は前年度と同等の約4000台にとどまった。

 日産がジュークに代わって国内投入する新型SUVは、電動化や自動運転技術を多く搭載した戦略車になるとみられ、22年度までに発売する計画。現在、日産はBセグメントでジュークのほか、小型車「ノート」などを品ぞろえする。

 さらに新型SUVが加わると「Bセグメントのモデル数が増えすぎて、かえって販売店が売りにくくなる」(日産関係者)との判断も次期ジュークの国内販売を見送る背景にある。ただ将来、海外工場からの輸入などで次期ジュークを国内販売する可能性は残る。

 日産は経営再建の一環で22年度までにモデル数を10%削減する方針で、小型車「キューブ」の生産を12月に終了する。国内でも数を増やさず主力モデルに経営資源を集中する。

日刊工業新聞2019年9月13日

  

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