トポロジーで最適化、CFRP部品軽量化で電動航空機適用目指す中小企業

羽生田鉄工所がJAXAと 空飛ぶクルマや無人輸送機で検証

翼形状に製作したサンプル
 羽生田鉄工所(長野市)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を電動航空機に適用する技術の研究開発に取り組む。「トポロジー最適化」の手法で設計した軽量部品を量産する技術を、空飛ぶクルマや無人輸送機で検証。基礎技術を1年で確立し、近未来を先取りするモノづくりの手法を3年以内に見いだす。

 研究開発には、クエストコーポレーション(長野県小布施町)、長野県工業技術総合センターも加わる。

 構造物に要求される性能を維持しながら、高効率な材料分布を割り出すトポロジー最適化の設計手法をCFRPに応用。部品の設計・成形から組み立て、評価を繰り返して量産技術を開発する。

 想定するのは都市間交通の一つとして開発が期待されているeVTOL(電動推進垂直離着陸機)向け。CFRPの軽量で高強度、高剛性という特性を生かしつつ、異方性を最大限に活用できる新技術で設計する。シミュレーションによる事前の調査では、CFRPを全体に積層して強度を確保する手法に比べ、最大70%軽量化できることを確認した。

 CFRP成形用オートクレーブを製造する羽生田鉄工所には、CFRP部品の設計・成形・組み立て環境が整っている。クエストは無人機の開発・製造を手がけており、長野県工技センターはトポロジー最適化のソフトウエアを保有している。

 同研究開発課題は日本政策投資銀行が協力するJAXAの「航空技術イノベーションチャレンジ2018」に18年に採択され、事業化調査(FS)を進めてきた。

日刊工業新聞2019年9月4日(化学・金属・繊維)

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