中国傘下になった元日産の電池子会社、技術者1000人体制へ新卒採用に着手

 中国の再生エネルギー大手エンビジョングループ傘下のエンビジョンAESCグループ(神奈川県座間市)は採用活動を強化する。2019年度から21年春卒業の学生を主な対象に初めて新卒採用に乗り出す。技術者の中途採用では従業員による紹介制度などを導入。3年以内に現在比約3倍となる1000人規模の技術者の体制を目指す。車載電池市場の拡大に備え、採用を積極化する。

 エンビジョンAESCの母体は日産自動車の子会社だったオートモーティブエナジーサプライ(AESC)。3月末にエンビジョングループへの売却が完了し、親会社が変わった。以前は日産が主体的に採用活動を行っていたが、自社で採用活動に乗り出す。

 19年度から、従業員が卒業した大学を中心に就職課に登録したり、リクルーターを大学に派遣したりする。8月末からは大学生向けのインターンシップを始めた。高専や高卒者の採用も増やす予定で理工系技術者を中心に採用を狙う。

 さらに現在勤める従業員を通して、人材を紹介してもらう採用手法「リファラル採用」を導入。採用活動を人事部だけでなく全社的に展開する。また、エンビジョングループの資源やノウハウを活用し、中国現地での人材採用や語学や異文化教育制度の導入を図る。

 エンビジョンAESCはエンビジョングループによる買収などで事業のグローバル化と多様化が進んだ。旧AESCは正社員に占める外国人比率は約2%だったが、現在約48%に達した。そのため人材の量だけでなく、高い語学力など人材の質も重視する。

 一方、電気自動車(EV)などの拡大が見込まれており、成長が見込まれる電池市場では人材の争奪戦が起きている。同社は人材の定着も重視しており、今後3年間で技術者と経営層がコミュニケーションできる場を定期的に設けたり、定年延長など人事制度の見直しにも着手したりする考え。

日刊工業新聞2019年9月3日

  

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