福岡で注目、技術者たちが集う二つの「カフェ」の正体

刺激と学び 創造力高める

 福岡県で二つの「カフェ」が注目されている。そこに集うのは、IoT(モノのインターネット)など先端技術の活用を支える技術者たちだ。技術の高度化が進み、求められる技術の移り変わりが激しくなる中、学びや交流へのニーズの高まりが背景にある。(西部・関広樹)

 「ももち浜TECHカフェ」は、最新の技術を学ぶ場を提供し、地域の技術者によるコミュニティーづくりを進める取り組みだ。福岡県産業・科学技術振興財団(ふくおかIST、福岡市早良区)が、運営する研修事業「システム開発技術カレッジ」の一環で2018年2月に開設した。名称は所在地である百道浜に由来している。

 TECHカフェは毎月1、2回の勉強会を開く。個人で気軽に参加でき、多くても15人程度で実施する。講師が一方的に話すだけでなく、コンテンツの作成など体験型の内容も多い。少人数のため参加者一人ひとりに声をかけやすく、コミュニケーションは活発だ。終了後に懇親会を開くこともあり、顔見知りになりやすい。参加者が後日の勉強会で講師になることもある。

 登録者は最初数人だったが増え続け、6月末に200人を超えた。カフェをきっかけに、ふくおかISTとの接点が生まれた事例など、つながりは参加者同士以外にも広がっている。

 地元で活動するエンジニアの「交流の場が欲しい」との声に応え、整備が決まったのが「エンジニアカフェ」だ。福岡市が8月21日に同市中央区の「赤煉瓦(れんが)文化館」に開設する。

 同館は中心市街地にある国指定の重要文化財。歴史資料館や文化活動の場として利用されている。

 エンジニアカフェでは交流イベントや技術セミナーを予定。「コミュニティマネージャー」が、エンジニアを目指す人やエンジニアに関わる人からの相談にも対応する。

 福岡では会社の垣根を越えたエンジニアの交流が盛んで、福岡市を中心に30以上のコミュニティーがあるという。そこで同市は「エンジニアフレンドリーシティ福岡」を掲げ、エンジニアが集まり、活躍しやすい環境づくりを目指している。

 両カフェをはじめ、エンジニアが学び、交流し、刺激し合う場からの新たな技術や製品、サービスの創出が期待される。

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