三菱重工が電力インフラの独自指標を開発した理由

「QoEN(クウォン)」とは?

 三菱重工業は質の高いエネルギーインフラの方向性を提示する独自指標「QoEN(クウォン)」を開発した。都市や地区単位で総合開発計画をつくる際に、それに必要な電力インフラをどのような組み合わせや比率で構成するかを、社会・経済・環境の3側面から定量的に評価する。都市開発デベロッパーや金融機関、投資家などに該当地域の将来エネルギーインフラの理想像を提示して、特別目的会社(SPC)への参画とガスタービンなどの受注につなげる。

 第1弾として、豪州西シドニー地区の総合開発計画で、クウォンを駆使した共同実証研究を豪州ニューサウスウェールズ大学と進めている。同地区に5年後や10年後、どのような住宅や工業団地、交通システムを建設し、それを支える電力供給インフラでふさわしい組み合わせを、クウォンを用いて分かりやすく提示する。

 都市開発のインフラは環境配慮のイメージから再生可能エネルギーが優遇されがちだが、再生可能エネは電力需要のピークに合わせるのが困難で日照や風力など天候の影響も受けやすい。クウォンを通じて効率的な組み合わせで電力を安定供給できるかを示す。2023年度をめどにSPC関係の収入などで1000億円以上の売り上げを目指す考え。

日刊工業新聞2019年8月12日

  

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