曲げ加工に「どよめき」、独自色で魅せる海外のベンディングマシン

MF―TOKYO2019で披露中

  • 1
  • 6
44mm角材の曲げを披露したバイカルの300トンベンディングマシン
 東京・有明の東京ビッグサイトで3日まで開催中の塑性加工技術の専門展示会「MF―TOKYO2019 第6回プレス・板金・フォーミング展」では、海外メーカーならではの独自、先端の技術が多く披露されている。

 「曲がった!」―。MF―TOKYOの会場の一角で小さなどよめきが起きた。加圧能力300トンのベンディングマシン(曲げ加工機)で、44ミリメートル角の太い材料がL字状に曲がると、関係者らが笑顔でハイタッチをした。トルコの板金機械大手バイカルのブースだ。同6000トン級をはじめ、国内大手にはない超大型などを得意にする。実演した同300トン、44ミリメートル角材の加工は「他社製品であれば機械も金型ももたないはず」と、日本法人の上村勝巳社長は胸を張る。

 今回の展示会では、グループのイタリア企業「スケアビー」の曲げ加工機も披露した。超高精度機の位置付けで、長尺の材料であっても加圧力が均等にかかり、歪みなく曲がる特許構造を持つ。「パワーのバイカル、アートのスケアビー」(上村社長)の両輪で日本市場の開拓を進める。

 板金加工機の世界大手のスイス・バイストロニックは、出力12キロワットの高出力ファイバーレーザー加工機をアジア初出展。出力10キロワット機に比べ加工速度が2割程度速く、生産性が高い。ほかにも取り外し可能なロボットユニットを備え、ロボット、人間のどちらでも曲げ加工ができる製品など、独自色の強い提案にあふれる。

 板金機械世界最大手の一角の独トルンプは、18年末に本国ドイツで披露したレーザー加工機の加工速度の制御技術に加え、曲げ加工機の金型の自動交換装置に来場者の注目が集まる。加工速度の制御技術は、加工中に切断幅をカメラで捉え、厚みが異なったり、表面に錆があったりした際、切断不良にならないよう自動で速度を変える。

 パネルベンダーで大手の伊サルバニーニが出展した製品は、センサーで材料を自動確認後、板厚と材質が正しいかを判断して位置決めをする。板の曲げた部分をそのまま取っ手にするドアも増えているため、「袋曲げ」のような複雑な曲げ形状にも対応する。

 アジア勢では台湾の協易機械工業(SEYI)が、加圧能力200トンのサーボプレス機「SD1―200」を出展した。ベンディングと穴開けの複数工程を一括化することで加工時間や設置スペースを約半分に抑えられる。また、機械からデータを収集し、管理や自動化につなげる取り組みを今年から開始した。ブースでもIoT(モノのインターネット)を訴求。工場内の設備を一括管理でき、「スマート工場」を後押しする。
(取材・六笠友和、林武志、大串菜月)

日刊工業新聞2019年8月2日(機械)

関連する記事はこちら

特集