ロボットのばら積み“経験値”でうまくなる仕組み

阪大が開発

バラ積みネジの目標把持位置
 大阪大学の原田研介教授らは、ロボットが作業するたびに位置決めが正確になる仕組みを開発した。部品をつかむと、実際につかんだ位置をカメラで計測し、狙った目標位置とのズレを測る。このズレを次の位置決めに反映する。数回確認するとズレを補正できる。仕組みがシンプルで設備などを増やさずに導入しやすい。バラ積みのピッキングに提案していく。

 バラ積みのピッキングロボットは箱の中の部品を3D計測して部品を認識し、把持しやすい箇所を算出して実際につかみにいく。だが計測装置の温度変化などで、目標とした把持位置と実際につかんだ把持位置がズレることは少なくない。そこで部品をつかんだ後に計測し直して、そのズレをロボットの空間座標系に反映する。

 ズレの補正はシンプルな行列式の計算ですむため負荷は小さい。ロボットが部品をつかんで置く作業の中に、一度カメラに見せて測る動作を加えるだけですむ。研究室ではネジ部品のピッキングで最初に10ミリメートルのズレを与えたところ、数回の確認で5ミリメートル以下に抑えられた。作業によって要求精度が変わるため、精密作業へも応用できるか検証する。

 仕組みはシンプルなため導入しやすい。定期的にズレを確認し昼夜の温度や照度の変化に対応させるといった運用に提案していく。

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