地熱・工場廃熱で発電する電池、IoTセンサー用の実用化目指す

東工大などが開発

 東京工業大学物質理工学院の松下祥子准教授と三桜工業の研究グループは、地熱や工場廃熱などの熱を利用して発電する電池を開発した(写真)。光エネルギーを電気に変える色素増感型太陽電池内の色素を半導体に変え、熱エネルギーを利用することを考案。40度―80度Cの熱で発電することに成功した。2024年までにIoT(モノのインターネット)センサー用電池に実用化を目指す。その後、地熱利用発電所を構築したい考え。

 開発した電池は、ゲルマニウム半導体と高分子固体電解質を利用した。熱エネルギーで半導体が電子を生成し、電解液中のイオンを酸化還元して発電する仕組み。

 縦2センチ×横1・5センチ×厚さ2ミリメートルの電池を作製し、電解液内で発電温度を40度―80度Cまで下げることに成功した。また、発電終了後に80度Cに保った状態で70時間以上放電し、放電後10時間以上放置すると発電能力が復活することが分かった。

 これまで同様の仕組みで作製した電池は、発電温度が600度Cと、標的とする発電温度の60度―150度Cを超えてしまっていた。研究チームは、安定でイオンが移動しにくいゲルマニウム半導体を使い、発電温度を下げることに成功した。

日刊工業新聞2019年7月19日

  

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