五輪開催中の社員はリモートワーク?!働き方改革に注目

多様な働き方を醸成

五輪開催中だけでなく、テレワークの定常化を検討する企業も(イメージ)
 2020年の東京五輪・パラリンピックまで約1年。チケット販売が始まるなど大会機運が高まる中、企業が道路の渋滞や鉄道の混雑などを見越し、五輪期間中はテレワークを活用するなど対策を相次いで表明している。五輪が成功するかどうかに加え、今後の日本の働き方改革として根付くのかという視点からも注目される。

 レノボ・ジャパン(東京都千代田区)は五輪期間中に全社員がテレワークを行う。休暇とテレワークを組み合わせた取り組みで、レノボ関連4社に勤務する約2000人は、五輪開催中はオフィスへの通勤が不要となる。同社関係者は「約2週間のテレワークは大きな挑戦。成功した暁には、暑さ厳しい東京でこの取り組みを定常化し、従業員の満足度向上につなげたい」としている。

 リコーも20年7月24日―8月9日まで本社オフィスを閉鎖し、勤務する約2000人の社員をリモートワークにする。20年実施に先駆け、予行演習として今年7月22日から9月6日までに最低5日間のテレワークを実施する。ただ20年のリモートワークについて不安を感じる社員もいるため、「プロジェクトチームを立ち上げて課題を洗い出している」(リコー)という。

 また、トヨタ自動車は東京地域に勤務する約1650人について、五輪期間中の17日間は原則在宅勤務とする方針を示した。

 パナソニックは19年度から部門ごとで対策に乗り出しており、IT技術を使った働き方「e―Work」など各種制度を活用した勤務形態を試行している。さらに五輪本番に向け、物流問題に関する事業継続計画(BCP)の検討にも入った。同社は五輪のワールドワイドパートナー。「大会の円滑な運営に協力するとともに、期間中の事業活動を維持し、20年以降の働き方改革につなげる」(広報部)とする。

 政府は東京都などとも協力して交通混雑の緩和に向け「テレワーク・デイズ」を実施しており、今年は大会前の本番テストとして22日から9月6日まで行う。職員がテレワークを実施するほか、民間企業にも参加を呼びかけている。

 20年の五輪本番時での導入も見据え、富士通はグループ全体で5万人以上が参加し、期間中に12日間連続で夏季休暇の取得を推進する。5万人のうち、競技会場が集中する都内16の重点地区に勤務する約2万8000人については原則5日間連続でテレワークを行う。臨時のサテライトオフィスも増設する。今回の知見を生かして、ITを使った働き方改革や客先のテレワーク推進に役立てる。

 3年連続で参加するKDDIでは、リモートアクセスによる勤務が可能な約7000人の社員のうち、約70%に当たる約5000人の参加を目標とする。同社はテレワークを実施することで「自律した働き方、多様な働き方をする職場風土を醸成したい」としている。

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