“技術の日産”アピール、スカイライン刷新の中身

「今ある最先端技術を投入した集大成」

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新型スカイラインを発表する日産の中畔副社長(左)と星野副社長
 日産自動車は安全装備を刷新するなど大幅改良した高級スポーツセダン「スカイライン」を9月に発売する。一定条件で手放し運転ができる世界初の先進運転支援技術「プロパイロット2・0」や、最大400馬力のV型6気筒ターボエンジンを搭載。消費税込みの価格はハイブリッド車(HV)が547万4520円から、ガソリン車は427万4640円から。日産を象徴するスカイラインに技術の粋を集めることで“技術の日産”をアピールする。(文=渡辺光太)

 「今ある最先端技術を投入した集大成」。16日に開いた発表会で中畔邦雄副社長はこう強調した。先代の運転支援技術「プロパイロット」は、売れ筋のミニバンやスポーツ多目的車(SUV)に搭載した。今回の「プロパイロット2・0」はあえて高級セダンのスカイライン、しかもHVにのみ標準搭載した。「HVは冗長性が高く、同技術の搭載において相性がよかった」と丸地隆史チーフマーケティングマネージャーと説明する。

 カーナビゲーションで設定したルートを高速道路上で自動走行する際、同一車線内であれば手放し運転ができるほか、追い越し時の自動車線変更を実現。「運転の提案を行うなど人と車が会話できる」(徳岡茂利チーフビークルエンジニア)という。車線ごとの交通情報を得るために、日産のほかトヨタ自動車やホンダなど10社の車メーカーが出資するダイナミックマップ基盤(東京都中央区、DMP)の高精度3次元地図を先駆けて活用した。

 一方、ガソリン車にはプロパイロット2・0を搭載せず、走りを楽しむユーザーを捉える。スカイライン史上最大となる400馬力を実現したグレード「400R」を用意し、走行性能でも技術を追求した。また、HVとガソリン車にかかわらず、最新技術の使いやすさを重視しており、ソフトの遠隔更新機能(OTA)などコネクテッドカー(つながる車)の技術も拡充した。

 現行のスカイラインは日産車でありながら、高級車ブランド「インフィニティ」のエンブレムを付けているが、今回の大幅改良を機に日産エンブレムに戻す。「スカイラインは日産車の中で最も歴史があり、常に憧れとして存在し続ける」(星野朝子副社長)ことを意識したという。

 栃木工場(栃木県上三川町)で生産し月間の販売目標台数は約200台を掲げる。コストや地図データの取得条件などを勘案し、他の車種や地域への展開を検討する。

 世界的に高級セダン市場は最新技術の導入が目立つ。独ダイムラーの「メルセデス・ベンツ」や独BMW、トヨタなども旗艦セダンから最新鋭の自動運転技術を搭載した。伝統と歴史を持つ新型スカイラインが、他の高級セダンと比べ技術的な優位性を打ち出せるかが注目される。

日刊工業新聞2019年7月17日

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