ついに寿命が延びる!?島津製作所で老化抑制研究始まる

病気予測も2~3年以内に試験運用

 【京都】島津製作所は先端の計測分析技術などを活用し、病気の発症予測や老化の進行を抑制する研究開発に着手した。毎年受ける健康診断などで採取した血液中の代謝物の変化などを捉えて発症予測や老化度測定を行い、予防と健康寿命の延伸につなげたい考え。人生100年時代を控え、がんやアルツハイマーをはじめとする加齢性疾患が大きな社会問題となっている。島津は国内外の研究機関との共同研究を通じ、課題解決に取り組む。

 病気の発症予測は聖路加国際大学(東京都中央区)と研究開発する。2018年に両者で発表した、肥満や糖尿病の人に多く、肝硬変などへ悪化する可能性がある「非アルコール性脂肪性肝疾患」を代謝物から判定する取り組みの成果を発展させる。

 過去数年間の健康診断などで得た代謝物の変化をデータ分析すると、発症予測が可能になるという。予測できれば生活習慣の見直しといった予防につなげられる。現在、同疾患を含め、三つほどの病気で研究を進めている。予測レベルは上がってきており、2、3年以内に試験運用を始めたい考えだ。

 一方、老化の進行抑制は、欧米などでも研究開発が活発に行われている領域。島津は日本医療研究開発機構(AMED)や、海外の研究機関などと、代謝物の変化などから老化度合いを測る研究も始めた。がんやアルツハイマー、心筋梗塞などの多くは加齢性疾患。島津では測定した老化度から進行を遅らせる対応を促すことで多くの病気を予防、健康寿命が延ばせるとする。

 島津は医用機器と分析機器の融合、分析技術の医療分野への応用で診察や治療を高度化する「アドバンスト・ヘルスケア」と呼ぶ取り組みを強化中だ。6月には京都市中京区の本社で、取り組みを加速させる新研究開発棟を開所している。

  

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