輸入車のEVが面白い!日本市場で攻勢

大衆車から高級車まで、高い実用性訴求

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メルセデス・ベンツは初のEV「EQC」を日本でも発売し、電動化を加速する
 海外自動車メーカーが国内市場に相次いで電気自動車(EV)を投入する。独ダイムラーの高級ブランド「メルセデス・ベンツ」は国内初のEV「EQC」の予約受注を7月に始めると発表。独フォルクスワーゲン(VW)は2022年にも現行「eゴルフ」より航続距離を伸ばした新型EVを投入する。各社とも大衆車から高級車まで、高い実用性を示しつつEVならではの走行性能を訴求する。

 「日本でも電動化モデルを順次導入していく予定だ」。4日のEQC発表会でメルセデス・ベンツ日本(東京都品川区)の上野金太郎社長はこう話した。ダイムラーは22年までにEVを10モデル以上発表し、30年までにEVを含めた電動化モデル「EQ」ブランドでの販売比率を50%にする計画だ。日本での第1弾としてメルセデス・ベンツ日本はEQCの特別仕様車の予約を55台限定で18日に開始すると発表した。量販仕様は20年春に発売する予定だ。

 EQCは、容量80キロワット時のリチウムイオン電池を搭載し、航続距離は400キロメートル。非同期モーターを前後1基ずつ備え、最高出力300キロワット、最大トルク765ニュートンメートルという高い走行性能を売りにして、日本のEV市場を切り拓く。

 VWもEV攻勢をかける。28年までにEVの世界生産を2200万台、30年にEV比率を世界販売の4割にする積極的な電動化計画を進めている。日本市場でも22年以降に、EVプラットフォーム「モジュラーエレクトリックドライブキット(MEB)」を使った新型のEVを市場投入する。航続距離は現行EV「eゴルフ」より250キロメートル長い550キロメートルを目指し、EV普及のネックとなっている航続距離の問題を和らげて拡販を狙う。

 VWグループのアウディもEV「eトロン」を20年4―9月にも日本市場に投入する計画だ。アウディ・ジャパン(東京都品川区)のフィリップ・ノアック社長は「欧州や米国でも需要が高い。EVらしい加速の良さと静粛性があり、快適でリラックスできて運転も楽しい」とメリットを強調、日本市場での成功に自信を見せる。

 仏グループPSAも電動化を積極的に進めており、日本では20年以降にEVを少なくとも2車種を投入する計画。主力ブランド「プジョー」と高級ブランド「DSオートモビルズ」からそれぞれ販売する見通しだ。日本では日産自動車が先行しているEVだが、海外メーカーも市場の活性化に一役買いそうだ。
(文=松崎裕)

日刊工業新聞2019年7月5日

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