導入相次ぐ「チケット価格変動制」、本当に効果はあるの?

野球、サッカー、コンサートなどで活用

 チケットの売れ行きが悪ければ価格を下げて売れ残りを防ぎ、人気が高そうなら引き上げて興行主の利益を増やす―。人工知能(AI)を活用してチケット価格を変動させるシステムが、野球、サッカーなどのプロスポーツやコンサートで相次いで導入されている。

 プロ野球・福岡ソフトバンクホークスは今季、三井物産の子会社ダイナミックプラス(東京都千代田区)と組み、本拠地福岡ヤフオクドーム(福岡市中央区)の全試合で変動価格制を導入した。約4万席のうち1500席が対象で、チケットの残り枚数に曜日や対戦相手、順位などの要因を加味し、標準価格から上下約3割の間で変動させる。

 1席ごとに価格を設定することも可能で、通路から離れた席は安くした。ホークス担当者は「飲食やグッズの売り上げにつながるので、少しでも入場者数を増やしたい」と説明。来季の対象席拡大も検討しており、7月27日には1日限定で1万席に増やす実験を行う。

 ダイナミックプラスによると、サッカーJ1横浜F・マリノスが試験的に導入した昨年、記録的猛暑が続く平日夜の試合で入場者数が1万人を超えた。最上級の席を値上げする一方、その下のランクの席を300円値下げしたことが奏功したという。興業ビジネス以外への展開も視野に入る。平田英人社長は「鉄道料金に導入して混雑時間帯を高くすれば混雑緩和につながるかもしれない」と話している。

日刊工業新聞2019年6月19日

  

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