中台連合から1社離脱で崖っぷちのJDI、ファンド頼みがより鮮明に

ハーベストは出資積み増し、新たな資金調達先探しも急ぐ

 ジャパンディスプレイ(JDI)は17日、同社への金融支援を予定していた中国・台湾企業連合「Suwaコンソーシアム」から台湾タッチパネル大手のTPKホールディングが離脱すると発表した。当初は14日までに出資に必要な各社の機関決定がなされるはずだった。台湾金融大手の富邦グループからも決定の通知を受けておらず、台湾2社ともに撤退する可能性が高い。債務超過寸前のJDIの経営再建に再び暗雲が垂れ込める。

 JDIは当初、中国ファンド最大手のハーベストグループを加えたコンソーシアムから最大800億円の資金を調達する計画だった。TPKがその枠組みで最高となる2億3000万ドル(約250億円)の出資予定者で、富邦は1億3000万ドル(同140億円)を出資する取り決めだった。

 4月12日にコンソーシアムからの出資受け入れを発表して以来、各出資予定者への懸念が相次ぎ浮上していた。売上高4000億円規模のTPKは世界的なスマートフォン販売減速が業績を直撃しており、その投資体力に疑問符が付いていた。ただ、同社以上に心配されていたのがハーベストグループだった。

 17日のJDI発表によると、ハーベストは出資予定額を当初比5%増の2億ドル(同220億円)に上積みする。また、同社が新たに連れてきた香港ファンドのオアシス・マネジメントが1億5000万ドル(同165億円)を出資する。台湾2社が実際に撤退した場合に不足する残り2億ドルについても、ハーベストのウィンストン・リー氏から同社が補填する意向を示されたという。それにより最大800億円という当初の資金調達額は変わらない。両社ともに27日までに出資の機関決定を行うと通知してきた。

 JDIはコンソーシアムと別に、国内外の事業会社などから出資の意向表明を受けているという。不測の事態に備えて、新たな資金調達先探しも急ぐ。

日刊工業新聞2019年6月18日(エレクトロニクス)

  

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