神鋼が開発、電磁力3倍以上の電動アクチュエーターの貢献度

協働ロボットへの適用を想定

 神戸製鋼所は、発生可能な電磁力を従来品の3倍以上に高められる電動アクチュエーター技術を開発した。電磁力に比例する磁束密度を高められる独自の3次元磁極構造を用いる。大きな力を発揮する電動アクチュエーターの開発により減速機が不要になるなど、電動化する装置の小型化、静音化に貢献できる。まず協働ロボットへの適用を想定し、電動関節機構の開発にあたる。他のロボット関連や幅広い用途での製品化も進める。

 従来の電動機は、磁極表面に永久磁石を露出し、電機子鉄心と向かい合う表面磁石型配置であるのに対し、3次元磁極構造は磁石を垂直、平行に組み合わせ配置する。同構造では電機子鉄心と磁極の間の空隙(げき)が狭くなるほど発生する磁束が増加し、電磁力が大きくなる。

 3次元磁極構造を用いて、体積当たりに発生する電磁力を最大にする電動機モデルを設計し、実機で性能を確認した。電磁力を高めるために従来は磁石の磁力向上や、コイルの小スペース化、可動子の薄化・多層化などの方法がとられてきた。それら既存モーターの発生可能な力密度が1立方メートル当たり1メガニュートン前後であるのに対し、神鋼の電動機モデルでは同3・62メガニュートンと約3倍に高まった。

 減速機が不要のダイレクトドライブ駆動が可能になるなど、装置の小型化や静音化につなげられる。従来の電動アクチュエーターで大きな力を得るためには、減速機の使用などで装置の大型化が避けられず、電動化の制約となっていた。

日刊工業新聞2019年6月17日

  

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