島津製作所がエアバスに部品供給、民間航空機に勢い

検査装置も含め事業拡大へ

 島津製作所は航空機器事業における民間機向け売上高比率を、2025年度に5割(現在は2割)に高める目標を定めた。民間は現状ほぼ米ボーイング向けだが、欧エアバスの最新型機向けギアボックスの供給が始まったもよう。エンジンや飛行制御機器メーカーとも「新規案件が具体化しつつある」(同社幹部)。2019年度内に本格参入する民間機向け検査装置事業も含めて達成を狙う。

 18年度の島津製作所全体の業績は好調だったが、航空機器事業は売上高273億円で減収営業減益だった。営業利益率1%以下で「再構築事業」と位置付ける。現在、防衛省向けが売り上げの8割を占めるが、今後は事業規模より、民間機向けの拡大で収益を改善する。策定中の次期3カ年計画では、最終年度の22年度にまず営業利益率5%、長期で10%を狙う。

 フライトコントロールシステム(FCS)、空調パッケージ、コックピットディスプレーシステムが主力。民間機向けはFCS用機器やアクチュエーター、ギアなど。エンジン始動と、始動後の動力を電力などに変換するギアボックスもある。

 エアバス向け新規受注はエンジン用ギアボックス。米航空装備大手を通じて供給を始めた。エンジン大手の米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)や飛行制御機器の米ムーグなど複数社とも、強みのギアボックスを軸に協業関係構築が進んでいる。

 民間機整備向け検査装置は、垂直立ち上げが狙えるビジネス。開発期間が長く、投資回収に時間を要す航空機産業の中で珍しい。分析や医用向け機器の技術応用で整備作業を効率化、省人化する装置を順次発売する。

 材料組成の分析などに使える既存の分析機器、データ改ざんを防ぐ仕組みなども航空機器事業の販路を通じて提案する。

日刊工業新聞2019年6月3日

  

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