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SDGs推進へ埼玉から全国に発信!「エコ玉プロジェクト」って何?

国内企業にバイオマスプラを進める
SDGs推進へ埼玉から全国に発信!「エコ玉プロジェクト」って何?

ポスターを通じてバイオマスプラスチックの取り組みを発信

 埼玉県からバイオマスプラスチックの普及を目指す―。埼玉県内に事業所を持つ3社が国内企業にバイオマスプラを進めようと「エコ玉プロジェクト」を立ち上げた。6月に本格始動する。持続可能な開発目標(SDGs)の推進に向け、埼玉を軸に全国へ発信していく。(文=さいたま・石井栞)

 エコ玉プロジェクトを中心となって進めるのは、食品や食品添加物の輸出・研究開発のサムライトレーディング(埼玉県桶川市)、緩衝材のカネパッケージ(同入間市)、青果仲卸大手のベジテック(川崎市宮前区)の3社。サムライトレーディングがバイオマスプラの原料開発、カネパッケージとベジテックは原料販売とバイオマスプラを使った製品開発・販売を担当する。

 大企業や樹脂成形加工メーカー、県内の金融機関など39社が協賛。既にカルソニックカンセイでは郵便物用のトレー、入間市役所は箸、日辰電機製作所(入間市)はノベルティーで活用している。現在、SDGsに力を入れる武蔵野銀行は共同でノベルティーを開発している。同プロジェクトは今後、名刺や社員証、飲食店のメニュー表などに使えるようシート化を進めつつ、工業製品にも参入していく計画。

 サムライトレーディングは産業廃棄物となる卵殻を約60%使用したバイオマスプラ「プラシェル」を開発し、第8回渋沢栄一ビジネス大賞を受賞している。同社の桜井裕也社長は「先陣を切って今のうちにできることをやっていく」、ベジテックの岩崎泰宏統括本部部長は「成長率の高いアジアなど世界にも広めたい」、カネパッケージの高村賢二常務は「事業を通じて省資源化を実現していきたい」と意気込む。

「SDGs勉強会」を開催いたします。


 企業活動に役立つSDGsとは何か? 経営・事業にどのような効果があるのか? SDGsをどのように始めたらいいのか? といった皆様の疑問に答えます。3回目となる今回のテーマは「Think globally act locally.」。本記事の執筆者である日刊工業新聞編集委員の松木喬なども講演します。積極的なご参加をお待ちしています。

 ●日時 6月20日(木)16時30~18時30分
 ●場所 千葉商科大(千葉県市川市)1号館1階 1101教室
イベント詳細・参加申し込みはこちらから

日刊工業新聞2019年6月5日
松木喬
松木喬 Matsuki Takashi 編集局第二産業部 編集委員
埼玉だから「エコ玉」、ユニークですね。他社、地域の連携もSDGsのパートナーシップです。海洋プラ問題が議論されるG20エネルギー・環境大臣会合でもPRしたいです。

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