ボーイング、エアバス…両社幹部が語った日本との関係

 日本の航空宇宙産業の拡大に期待が高まっている。高精度な加工技術などを武器に、大手だけでなく中小企業も米ボーイングや欧エアバスとの取引拡大を狙う。こうした中、ボーイングとエアバス両社の幹部はそれぞれ日本との関係強化を語った。

ボーイング、新規取引に意欲「低コストで製造できる企業」


 米ボーイングは27日、民間航空機のサプライチェーン強化のため、日本企業との関係を一層強化する方針を示した。アジア・太平洋市場の重要性が従来と比べて高まることも強調した。民間航空機部門のプラディープ・フェルナンデスインターナショナルストラテジー&ビジネスディベロップメントマネージング・ディレクターが、同日都内で開かれた「アジア航空機サプライチェーンフォーラム」で表明した。

 フェルナンデスマネージング・ディレクターは同社の航空機の製造コストの65%はサプライヤーが占めると指摘した上で、「日本企業には既に多くの力を借りているが、低コストで製造できる企業があれば我々のサプライチェーンに採り入れたい」と期待を示した。

 アジア・太平洋市場については、2037年には世界最大の市場になるとの自社予測を紹介し、「航空機の需要が高まる中でサプライチェーンの育成も重要になる」と訴えた。
(2018年11月28日掲載)

エアバス「スタートアップ投資でつながり増やしたい」


 エアバス・ジャパン(東京都港区、ステファン・ジヌー社長、03・5775・3300)のジヌー社長は28日、中小製造業など日本の航空宇宙産業との関係強化に意欲を示した。日本では重工業大手を中心に米ボーイングとの取引関係が深いことについて、「スタートアップへの投資などで我々とのつながりを増やしたい」との考えを示した。

 東京・有明で同日開幕した「国際航空宇宙展2018東京」で表明した。ボーイングと日本企業との取引は、中大型機「787」がピークで、今後の機種では低下すると指摘した上で、「我々はまだ取引が少ないが、これから増やしたい」と述べた。航空宇宙以外の企業との関係構築にも意欲を示した。

 経済産業省が2017年にフランスの航空総局と覚書を結んで以降、欧州エアバスは日本企業との関係強化に乗り出した。投資子会社を通じて日本のベンチャー4社に出資している。

 またエアバスは同日、東京大学大学院工学系研究科との連携協定を結んだ。エアバスが東大でワークショップなどを開いたり、自社に学生を招いたりして交流する。航空宇宙産業の将来を担う人材の育成を目指す。連携協定は26大学目。大久保達也東大院工学系研究科長は「協定を結ぶ大学のネットワークに加われることも大きい」と意義を説いた。
(2018年11月29日掲載)

梶原 洵子

梶原 洵子
12月01日
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民間航空機向けエンジンなど、部品を中心に日本の航空関連企業の事業拡大が相次いでいます。海外航空機メーカーと日本企業は相思相愛の関係なのでしょうか。

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