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エレベーターのボタンをキーホルダーにして販売したら好評に

島田電機製作所が直販用ウェブサイトを展開
エレベーターのボタンをキーホルダーにして販売したら好評に

同社製造のエレベーターボタンキーホルダー「SHIMAX エレベーターボタンコレクション」

 島田電機製作所(東京都八王子市、島田正孝社長、042・656・1401)は、エレベーター用表示器メーカー。2018年にBツーC向けに同社製エレベーターボタンのキーホルダーの販売を始め、幅広い層や地域で好評だ。

 同社はエレベーターのホールランタンやエレベーターボタンを製造する。従来の受注生産だけではなく、経営強化策として18年から自社ブランド「SHIMAX」の展開を始めた。「SHIMAX エレベーターボタンコレクション」と名付け、商品展開したのはその一環。20年東京五輪・パラリンピックを背景に都内再開発が活発化し、同社事業は好調だが「オリパラ後の市場環境の変化に備え、種まきをすることが重要だと考えた」と島田正孝社長はいう。

 18年に本社入り口にガチャガチャを設置し、限定発売した。山梨や長野県などの遠方や、サラリーマン、学生など幅広い層、地域から反響があった。100階以上の中国の高層ビルのエレベーターボタンや、普段は押すことのない非常ボタンなど、一時期は100種類以上のバリエーションをそろえていたという。

 好評を受け、19年3月に直販用ウェブサイトを開設した。開閉ボタンなど14種類を1360円(消費税込み)で販売している。新元号「令和」を記念し、数字の語呂合わせで「08」、「018」のキーホルダーを各8個、限定発売するなど、時流を把握した商品展開も行っている。

 エレベーターのホールランタンや押しボタンなどの意匠器具製造を短期間で行う同社。キーホルダーも実際の同じ作業工程だという。「実際に製造しているものだからこそ、意味がある」と島田社長は強調する。今後も、実際に使用される本物のボタンを提供し続けることで、ブランド認知度向上につなげる。(文=西東京・茂木朝日)
日刊工業新聞2019年5月24日

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