マツダの中期経営計画、焦らず利益重視を鮮明に

台数目標やロータリーEVも先延ばし

 マツダは9日、2025年3月期に売上高4兆5000億円を目指す6年間の中期経営方針を発表した。縦置き型の直列6気筒エンジンや新しい電動システムの投入で駆動機構を多様化。コネクテッドシステムなど出遅れている領域では他社との連携をさらに広げ、売上高営業利益率5%を安定的に稼げる体制を作る。

 世界販売台数の目標は最終年に約180万台、20年3月期見込み比約18万台増に設定。従来24年3月期に200万台としてきた目標を下方修正した。

 丸本明社長は「(21年の)米アラバマ工場稼働で生産能力は年間200万台を越すが、(下方修正で)台数達成のプレッシャーを緩和し生産に余裕を持たせたい」と説明。無理な値引き販売の抑制を続ける方針を示した。

 またロータリーエンジンを発電動力とする電気自動車(EV)の市場投入を先延ばしする。これまで2020年に発売するとしてきたが、少なくとも1年は延期する。

 コストが目標に達していないことや、人的な開発資源に余裕がないことなどが理由。エンジンを積まない純粋なEVや、ロータリー搭載EVと同じ車体を使ったエンジン車は予定通り20年の発売を目指す。

 中計初年度の2020年3月期は売上高が過去最高の3兆7000億円(前年比3・8%増)になりそう。近く日本でも発売する新世代技術を搭載した新型車が販売を押し上げ世界販売台数は過去2番目に多い161万8000台(同3・6%増)を見込む。

 世界販売は東南アジアなど一部の市場を除き、日米欧中の主要市場でいずれも増加すると想定。利益面でも出荷増の効果が大きく、米国新工場への投資などで設備投資や研究開発費が過去最高となることによる費用増を打ち消し、2年ぶりに営業増益に転じる。丸本社長は「経営環境は逆風にあるが、売上高利益率3%は最低でも確保したい」と話した。

                   

                 

               

日刊工業新聞2019年5月10日の記事を一部修正

  

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