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伊藤忠社長のおかげ?ジャムコがKLM向けビジネスクラスシート受注

伊藤忠社長のおかげ?ジャムコがKLM向けビジネスクラスシート受注

初の受注となる標準型ビジネスクラス・シート「ベンチャー」

 ジャムコは標準型ビジネスクラス・シート「ベンチャー」がKLMオランダ航空に採用された。KLMオランダ航空が導入する米ボーイング「787―10ドリームライナー」8機(1機当たりビジネスクラス38席)に搭載する。標準型シートの受注は初めてで、受注額は非公表。初号機は2019年中頃の引き渡しを予定している。

 ベンチャーはジャムコが標準型のビジネスクラス・シートとして、独自に企画・開発した製品。フルフラット仕様で18・5インチの個人モニターなどの装備を持ち、居住性と快適性を確保した。

 コンポジット(複合材料)を用いた一体成形により、部品点数を同社従来比で45%削減し、環境への配慮や軽量化、整備性を向上した。

 KLMオランダ航空とは、88年にボーイング747―400用ギャレー(調理設備)が採用されて以来、30年に渡る実績がある。KLMオランダ航空の広胴機は、すべてジャムコ製ギャレーが搭載されている。
日刊工業新聞2018年4月13日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
この4月に伊藤忠の社長になった鈴木善久氏は12年から関連会社のジャムコの社長を4年間務め、東日本大震災で打撃を受けた同社の業績をV字回復させた。ジャムコは航空機の厨房設備やトイレが主力だったが、鈴木氏が主導してシートにも参入し、成長の布石を打った。

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