暑い夏は“スースー”製品で乗り切る!冷涼用品の市場拡大

日用品各社が開発競争を加速

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夏の定番となりつつあるボディーシート(マンダムのギャツビーシリーズ)
 冷涼感を与える“スースー”製品市場が拡大している。年々気温が上がる夏に向け、日用品各社で開発が進む。感覚の研究を先に進め、冷涼感以外の部分に技術を活用する企業も現れた。暑い時期限定の製品でありながら、開発競争は加速している。(門脇花梨)

マンダム、痛くない“強い冷涼感”


 マンダムが展開する「ギャツビー」シリーズのボディーシートは、夏の定番になりつつある。同社は皮膚の感覚センサーとして機能する「TRP(トリップ)チャネル」を徹底的に研究し、ボディーシートには冷たさを感じる「TRP A1」を刺激する成分を配合している。同センサーは刺激しすぎると痛みを感じる。そこで痛みを低減するユーカリプトールやイソボルニルオキシエタノールのような成分を配合し、強い冷涼感がありながら痛くない製品を開発した。

 同社ではこの刺激低減技術を活用し、「目にしみないメーク落とし」や「頭皮に痛みがない染髪料」なども展開する。TRPチャネルと刺激を研究し、製品の性能を高める。製品保証部評価分析室の高石雅之主任は「研究自体は先に進んでいる。いかに多くの商品に活用するかが課題」とし、技術の横展開を図っている。

資生堂、肌をメントールで刺激


首に塗ることで眠気覚まし効果を科学的に立証(シーブリーズシリーズ・ローション)

 資生堂の「シーブリーズ」シリーズもロングセラー商品だ。塗るとひんやりとした感覚を得られる薬用ローションは、日焼けした肌に塗るなど昔から親しまれている。同製品は痛みを伴わず冷涼感を感じるセンサー「TRP M8」をメントールで刺激する。また「ジアルキル型カチオン」という成分がセンサー周辺の領域を柔らかくすることを発見し、配合した。化粧情報開発センターパーソナルケアブランド情報開発グループの河野佐代子マネージャーは「センサーが開くようなイメージ。冷たさの感度と感じる時間が1・4倍になる」と明かす。

 同社は冷涼感や香りを首筋に塗ってリフレッシュすると眠気覚ましに効果的なことを科学的に立証した。これにより冬など季節を問わない使用を促進し、シェア拡大を狙う。

クラシエ、シャンプーで頭スッキリ


クラシエホームプロダクツが展開する「冷シリーズ」(シャンプーとコンディショナー)

 クラシエグループのクラシエホームプロダクツは、頭に冷涼感が広がる製品「冷(ひやし)シリーズ」を展開している。理容店用のシャンプーやコンディショナーで、暑い夏に頭を洗ってもらうと頭をスッキリさせられる。同シリーズには、即座に冷涼感を与えるメントールと持続的に与えるメントールを合わせた「極冷Wメントール」を配合した。近年は体にも使えるスプレータイプのトニックや冷感増進料も展開する。プロフェッショナルマーケティング部の望月誠課長は「理容店に人を呼ぶきっかけにもなる。今後は男性が行く美容室にもおいてもらい、夏の定番商品にしたい」と意気込む。

 爽快感を得られる“スースー”製品は、猛暑が続く近年、品薄になるほど人気を博している。ただ、暑い夏を快適に過ごすには、水分の補給や休憩などの熱中症対策との併用が必要不可欠だ。技術は高まっているが、消費者の側にも正しい活用が求められている。

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