受注量急減で仕事がない分の残業代もカバー、中小企業の給与制度改革

【諏訪】協和精工(長野県高森町、橋場浩之社長、0265・35・8288)は、みなし残業代を補填する新給与制度を導入した。ここ半年ほど続く工場の操業率低下を勘案し、残業代の急減による影響を緩和する狙いだ。さらに、若手メンバー中心に給与改定に向けたプロジェクトチームを発足。2年後の新会計年度となる2021年6月からは、能力給に重きを置いた制度を導入する計画だ。

 協和精工はサーボモーターなどFA機器向けブレーキ製品製造を軸に、半導体や医療機器部品の加工などを手がける。18年半ばまで繁忙期が続いたが、この半年は、米中貿易摩擦などに起因すると思われる受注量の急減に直面。この傾向がしばらく続くと見られることから、新給与制度の導入を決定した。

 同社では従来、残業時間上限60時間を目安に、各自の自己申告を元に残業代を支給してきた。ただ、仕事の種類により従業員間で大きなバラつきがあり、多能工化の促進などで調整を図ってきた経緯がある。新給与制度では直近の繁忙期6カ月間における各自の残業実績を平準化。4月支給となる3月分の給与から、パート従業員も含めてこれら数値に満たなかった分の半分をみなし残業代として支給を始めた。

 これに先立ち、各自の勤怠時間をカード利用で一括把握するシステムを新たに導入するなど、残業や休日出勤実績を透明化。従業員間で異なる勤務状況を平準化に近づけるため、6月の新年度からは残業時間の上限目安を45時間に設定する。

 そして2年後に導入する給与制度では、「年齢給は維持するが、資格獲得などによる能力給の比重を重くする。特に、やる気のある若手社員が、当社に所属しながら長期的な将来設計を立てやすい給与体系とする」(橋場社長)考え。

日刊工業新聞2019年5月8日

  

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