長野県にワイン醸造の最先端技術を熟成させたい!

高度な専門職員を豪州ワイン研究所へ

 長野県は高度なワイン醸造技術を備えた専門職員を養成する。2020年1月から3カ月間の予定で豪州のワイン研究所に技師を研修派遣する。原料専用ブドウの栽培量が拡大する県内では新規参入のワイナリー(醸造所)が急増。担当職員に最先端技術を使った質の高いワインづくりの手法を習得させ、既存のワイナリーに加えて新規参入者を技術指導で支える。

 長野県工業技術総合センターの技師1人を「オーストラリアワイン研究所」(南オーストラリア州アデレード)に派遣する。同研究所は官民出資の専門機関で、研究から成分分析の依頼試験まで担う。

 研修では、最新の科学技術を駆使した分析技術を習得するほか、醸造を体験してワイナリーの指導手法を学ぶ。隣接する国立アデレード大学や現地ワイナリーも視察する予定。長野県が醸造の長期研修で海外に職員を派遣するのは初めて。

 豪州は世界のワイン産地で後発ながら科学的な醸造技術で先進。大規模なワイナリーが伝統的な手法で醸造する欧州産地に対し、長野と同様に新興の小規模ワイナリーが多い。

 日本産ブドウを原料に国内で醸造した日本ワインの生産量で長野県は山梨県に次ぐ2位。15年度の原料専用ブドウの出荷量は10年度比約1・7倍で首位。温暖化の影響でブドウ栽培の適地が北上傾向にある中、昼夜の寒暖差が大きい長野県は有望な産地として注目され、異業種からの転職・創業を中心にワイナリー数は現在同約1・8倍の47と急増。安定した品質を確保するには技術者育成が課題となっている。

 長野県は高品質なワインの醸造体制と産地の形成促進を目指しており、県産ワインの出荷量で20年に16年比4%増の4590キロリットルを目標に掲げている。

  

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