防衛省、陸自に独自輸送艦検討

南西諸島の防備増強で

 防衛省は沖縄など南西諸島エリアの防衛体制強化を急ぐ。海上自衛隊とは別に、陸上自衛隊でも独自の兵たん支援艦(LSV)の中型級船舶、小型級船舶の2種を整備する検討作業に入った。南西諸島エリアは島しょが多く、面積も広いため、有事の際の緊急展開能力に限度がある。同エリアをはじめ、全国のあらゆる地域に速やかに部隊や糧食、弾薬、燃料など物資を輸送できるようにすることで抑止力を高める。民間輸送力との連携も強化する方針だ。

 輸送船舶は2019年度から10年以内の、なるべく早い時期に整備する方針。船舶の規模や性能、隻数などの詳細はこれから詰める。所要の兵員を組織化して海上輸送部隊も編成する。人員教育や運用については海上自衛隊などに協力を仰ぐ方針だ。南西諸島は台湾に近い石垣島・西表島をはじめ、宮古群島、多良間島などエリアが広い。海上自衛隊の輸送艦「おおすみ型」だけでは隻数も少ないため、輸送力に限界がある。中国軍は船舶や航空機、人員規模で日本を大幅に上回っており、数を生かして複数のエリアで同時展開する可能性もある。

 陸上自衛隊は18年に、米海兵隊をイメージした水陸機動団を長崎県佐世保市の相浦駐屯地に設置した。島しょが不法上陸で占拠された場合、奪還作戦を主目的とする。宮古島にも19年3月中に駐屯地を作る方針。ただ、島しょなどはいったん占拠されると奪い返すのはきわめて難しく初動体制が重要になる。

日刊工業新聞2019年3月1日

  

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