移動弱者を安全に、スマホ操作で青信号延長

日本信号が2019年実用化へ

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信号延長アプリ(左)と延長可能な信号機
 日本信号は高齢者や視覚障がい者などの移動弱者のために、スマートフォンから青信号を延長できる信号機を開発した。スマホのアプリを立ち上げると画面や音声で信号の色を知らせ、近距離無線で信号延長を指示できる。道案内アプリに広く技術を提供し、信号機と連携できるようにする。2019年の実用化を目指す。

 近距離無線通信規格「ブルートゥース」でスマホと信号機を通信する。信号の横断にかかる時間は健常者は1メートル当たり約1秒。これを移動弱者に合わせて延長する。30秒の横断時間を35秒や40秒程度に延長するケースを想定する。具体的な延長幅は信号機を管理する警察や公安委員会が設定する。

 スマホはブルートゥースで信号機を検出するため周囲50―70メートルの複数の信号機がアプリで表示されることになる。また一つの交差点でも東西と南北など2方向の信号機がある。そのため位置や向きからルート上の信号機を推定する必要がある。そこで通信情報などをスマホアプリ開発者に提供し、道案内アプリのルート選定機能や信号機の表示順位などと連携させる。

 視覚障がい者に対して鳥の鳴き声などで信号の色を伝える信号機が地域住民の要望を受けて設置されている。新しい信号機も限られた動線上に設置されることになる。ただ音響信号機は騒音への苦情があった。音響がスマホの音声案内に代われば苦情は減らせると期待される。東京・豊洲で実施した実証実験で視覚障がい者への利便性を確認した。内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)で開発した。

日刊工業新聞2019年2月26日掲載

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