緊急自動ブレーキ義務化で、ボールネジ増産だ!

日本精工が電動ブレーキブースター向け2.5倍に

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電動ブレーキブースターに組み込まれたボールネジ
 日本精工は2021年にも世界で電動ブレーキブースター向けボールネジの生産能力を現状比2・5倍の年500万本に引き上げる。投資額は40億―50億円を見込む。海外では早ければ22年にも緊急自動ブレーキの搭載を義務化する動きがあり、同ブースターを活用した自動ブレーキの需要が拡大する。1月時点で23年をめどに年500万本の生産体制を構築する計画だったが、2年程度前倒しし、世界で高まる安全需要に対応する。

 ボールネジ式電動ブレーキブースターは、ブレーキを踏む力をセンサーで検知。信号処理してモーターに伝え、回転運動を直線の動きに変えるボールネジを介して、油圧ブレーキを制御する。他の方式と比べ瞬時にブレーキを制御でき、緊急自動ブレーキでの採用が期待される。

 同社は3月に埼玉県の工場で同ボールネジの量産を始めた。現状の生産能力は年約200万本。18年内に年約500万本の受注が見込めることから、21―22年までに群馬県、米国、欧州、中国の工場に生産設備を導入し、年500万本規模の生産体制を構築する。

 ブレーキを踏む力を補助するブレーキブースターは現在、エンジンが生み出す圧力を利用し、油圧ブレーキを制御する真空式が大半を占める。衝突回避などの緊急時は、同ブースターを介さず、横滑り防止機能(ESC)などのブレーキ制御装置から直接、油圧ブレーキを動かしている。

日刊工業新聞2018年8月31日

COMMENT

乗用車での緊急自動ブレーキの搭載は米国などで義務化の動きが加速しており、同社の鈴木茂幸代表執行役専務は「応答性などからボールネジ式電動ブレーキブースターの採用が増える」と指摘。年500万本の受注も通過点にしたいとの見通しを示す。 (日刊工業新聞・西沢亮)

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