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膨張続ける「宇宙の本当の姿」表現した宇宙儀を開発

ワームジャパン創設者が開発
 ワームジャパン(いわき市、野木一俊社長、0246・42・2525)の創設者である野木清氏は、宇宙の始まりから現在までの宇宙全体を理解しやすくするための「実観構造宇宙儀=写真」を開発した。ビッグバン理論に基づいた宇宙の本当の構造を容易に理解できる、従来の観測宇宙の発想ではない膨張し続ける宇宙の本当の姿を表現しているという。このほど特許を取得した。この宇宙儀を、「教育の教材として活用できれば」(野木氏)としている。

 同社はスクリュー羽根板を曲げる成形加工業を営んでおり、宇宙儀の開発は同氏が長年、独学で学んできた宇宙物理学をベースに、説明しやすい形にしたいと模型の宇宙を作りあげた。空間子の出現(インフレーションとビッグバン)を球の中心に配置した、宇宙全体とその歴史を球形で表示するシンプルな宇宙儀であり、宇宙誕生から現在までの時間軸とその因果関係は回転可能な矢印で示した。

 従来の宇宙儀といえば太陽模型を中心に地球などが配置されたもので、ビッグバン理論に基づく宇宙の構造を把握できていないという。この宇宙儀では観測者が観測する宇宙はほんの一部に過ぎず、実宇宙の広がりはそれほど膨大なことを示している。
日刊工業新聞2019年2月26日

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