溶接時間はわずか1-2分、鉄筋同士を強固につなぐ新工法

所沢テックが開発

 所沢テック(埼玉県所沢市、石川実男社長、04・2943・8203)は、鉄筋同士を効率的かつ強固に溶接できる「TW溶接継手工法」を開発した。2本の鉄筋をつなぐ当て金の形状を工夫したことで、溶接材料が必要な箇所まで確実に溶け込み、高い溶接強度を実現するとともに、溶接時間を大幅に短縮できる。すでに複数の建築案件での採用が決まっており、初年度20件の受注を目指す。

 継ぎ手となる半円形の当て金の内側を湾曲させたことで、丸棒の鉄筋の接合部との間に広い隙間ができるようにした。そこに溶接材料がより多く入り込み、鉄筋と当て金が確実に接合される。所沢テックによると、既存の当て金は平たんで湾曲がない分、隙間が小さくなるため、溶接材料の溶け込み量が少ない上、温度上昇も不十分になることから、溶接不良を起こしやすくなっていた。

 TW溶接継手工法では溶接強度が大幅に向上。溶接した継ぎ手部分を折り曲げることもできる。さらに、当て金の表面に600度Cで焼ける塗料を付与。当て金の裏面からの熱で600度C以上になると塗料が変色することで「溶接材料の温度が十分に上昇していることを目視で確認できる」(石川益男取締役)工夫も施した。

 溶接時間は1―2分程度。重ね継ぎ手方式やガス溶接など、ほかの溶接工法に比べ「構造が簡単なので半分の時間で溶接できる。品質のバラつきも出ない」(同)ため、総コストを大幅に削減できるとしている。

 1月に日本鉄筋継手協会(東京都千代田区)から新工法の「優良A級継手溶接施工会社認定」を取得。今後は同認定の管理も行い、全国の施工会社からの問い合わせに応じる。直径13ミリ―51ミリメートルのすべての鉄筋に対応。継ぎ手部分の引っ張り試験のほか、表曲げ、裏曲げ試験も社内の設備で行う。

日刊工業新聞2019年2月19日

  

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