20万円未満や4K動画。各社“フルサイズ”ミラーレスの勝算
キヤノンとパナソニックが同日発表
ミラーレスカメラ市場が活気づいている。デジタルカメラ全体の需要が落ち込む中、ミラーレスは今後も成長が見込める有望分野。ここでシェアを伸ばすため、キヤノンとパナソニックは14日、新機種を3月にそれぞれ投入すると発表した。業界では1月にソニー、オリンパスなども業界最速のオートフォーカス機能、被写体自動追尾機能などを搭載した機種を相次ぎお披露目しており、ミラーレスの覇権を握る争いが過熱しそうだ。
イメージセンサーがフルサイズ型の従来のミラーレスカメラは質量が重い上に価格が高く、操作が難しいといった課題があった。キヤノンは14日発表した「EOS RP」で、そうした従来のフルサイズ型ミラーレスカメラの概念を壊したい考えだ。パナソニックが同日発表した新機種に比べて約半分の約485グラムと軽く、消費税抜きの参考価格も16万500円と半分程度。
EOS RPはキヤノンのフルサイズ一眼レフカメラに比べて体積が約40%減となる幅約132・5ミリ×高さ約85ミリ×奥行き約70ミリメートル。さまざまな撮影モードの効果を簡易な説明や写真などで分かりやすく表示し、カメラ初心者も使いやすいよう配慮した。
戸倉剛執行役員は「これまで『大きい・重い』とフルサイズカメラをあきらめていた人にも使ってほしい」と力を込める。
パナソニックは、同社で初めてフルサイズ型イメージセンサーを搭載したミラーレスカメラ「DC―S1R」と「DC―S1」を3月23日に発売する。フルサイズのミラーレス一眼カメラとして世界初の「4K/60p」の動画撮影に対応するなど、プロ使用に耐える高機能を搭載した。消費税抜きの市場想定価格はS1Rが約46万円、S1が約31万円。
パナソニックは2008年に世界で最初にミラーレス一眼カメラを発売したが、フルサイズ型では最後発。S1Rの有効画素数は4730万画素。人工知能のディープラーニング(深層学習)を使い、顔が正面を向いていなくても人と判断することで、優れたピントあわせを実現する。
独ライカカメラ、シグマ(川崎市麻生区)と戦略的協業を締結しており、3者間でカメラ、レンズの互換性を持たせ、ユーザーの選択肢を増やす方針だ。
キヤノン 小型軽量、操作簡単
イメージセンサーがフルサイズ型の従来のミラーレスカメラは質量が重い上に価格が高く、操作が難しいといった課題があった。キヤノンは14日発表した「EOS RP」で、そうした従来のフルサイズ型ミラーレスカメラの概念を壊したい考えだ。パナソニックが同日発表した新機種に比べて約半分の約485グラムと軽く、消費税抜きの参考価格も16万500円と半分程度。
EOS RPはキヤノンのフルサイズ一眼レフカメラに比べて体積が約40%減となる幅約132・5ミリ×高さ約85ミリ×奥行き約70ミリメートル。さまざまな撮影モードの効果を簡易な説明や写真などで分かりやすく表示し、カメラ初心者も使いやすいよう配慮した。
戸倉剛執行役員は「これまで『大きい・重い』とフルサイズカメラをあきらめていた人にも使ってほしい」と力を込める。
パナソニック 4K/60p対応
パナソニックは、同社で初めてフルサイズ型イメージセンサーを搭載したミラーレスカメラ「DC―S1R」と「DC―S1」を3月23日に発売する。フルサイズのミラーレス一眼カメラとして世界初の「4K/60p」の動画撮影に対応するなど、プロ使用に耐える高機能を搭載した。消費税抜きの市場想定価格はS1Rが約46万円、S1が約31万円。
パナソニックは2008年に世界で最初にミラーレス一眼カメラを発売したが、フルサイズ型では最後発。S1Rの有効画素数は4730万画素。人工知能のディープラーニング(深層学習)を使い、顔が正面を向いていなくても人と判断することで、優れたピントあわせを実現する。
独ライカカメラ、シグマ(川崎市麻生区)と戦略的協業を締結しており、3者間でカメラ、レンズの互換性を持たせ、ユーザーの選択肢を増やす方針だ。
日刊工業新聞2019年2月15日掲載