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「男性のトイレ利用」基準見直しで優秀な人材を!

三菱ケミカルが「トイレ改革」で競争力を強化
 三菱ケミカルはTOTOと協力して国内工場の“トイレ改革”に乗り出す。今後3年かけて全ての製造現場で女性や障がい者が使いやすい洗面所やパウダールームを整備する。これまで男性中心の職場は施設の設計も男性の利用を基準にしがちだった。誰もが働きやすい環境づくりが優秀な人材獲得、ひいては企業の競争力強化につながる。

 同社は国内の全事業所でトイレの改装や増設を進める。TOTOの豊富な知見を活用する。現在の事業所数は鹿島や四日市、水島など計15カ所で、子会社の日本合成化学工業(大阪市北区)を吸収合併する4月以降は計17カ所になる。投資額は数十億円の見込み。

 事業所内はプラントが点在し、近くに洗面所が配置されている。ただ、装備をつけたまま入るには狭すぎたり男女兼用だったり、洗面所の数に偏りがあったりする場合がある。今回はトイレに加え、下水処理などの付帯設備の工事も行う。

 また、バリアフリー化を一段と進めるほか、性的少数者(LGBT)に配慮した施設デザインも検討する。
日刊工業新聞2019年2月7日

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