川重が国内初のLPG焚きの大型LPG船建造の狙い

環境に優しいガス燃料広がる。2021年引き渡しへ

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通常のLPG運搬船
 川崎重工業は液化石油ガス(LPG)を燃料として使用できる二元燃料対応の大型LPG運搬船(VLGC)建造に参入する。くみあい船舶グループ(東京都千代田区)から8万4000立方メートル型1隻を受注した。2020年から国際海事機関(IMO)による船舶燃料油の硫黄分濃度規制が強化されることを受け、重油に比べて環境に優しいガスを燃料とする動きが広がっている。

 川重は坂出工場(香川県坂出市)で建造し、21年下期に引き渡す予定。LPG焚(だ)きの大型LPG船の建造は国内初。搭載する二元燃料2ストロークエンジンも川重が製造する。

 川重はこれまでに、中国の合弁造船所である南通中遠海運川崎船舶工程(NACKS、江蘇省南通市)で世界初の液化天然ガス(LNG)燃料推進の自動車運搬船を建造した実績がある。また、LNG燃料供給(バンカリング)船やLNG推進の20万トン級大型バラ積み運搬船の開発を完了しており、ガスを切り口に商船事業を拡大する方針だ。

 硫黄酸化物(SOx)規制が強化されると、現在多く利用されているC重油はそのままでは使えない。LNGやLPGなどクリーン燃料の使用や低硫黄燃料油への切り替え、排ガス浄化装置(スクラバー)による脱硫などの手段が有力になっている。

日刊工業新聞2019年2月5日掲載

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