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EU産ワインのブーム来るか、経済連携協定発行の威力

「低・中価格帯ワインの需要拡大が見込める」
EU産ワインのブーム来るか、経済連携協定発行の威力

ワイン売り場(イメージ)

 1日に日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)が発効したのに伴い、EU産ワインの輸入関税が即時撤廃された。これに合わせ、輸入各社は出荷価格の引き下げを実施する。改定幅はアイテムごとに1―20%ほど。2007年のチリとのEPA発効では同国産ワインがその後に大ヒットした。関係者は特に中価格帯のEU産ワインに値ごろ感が出ることで市場の活性化を期待する。

 EU産ワインの輸入関税は750ミリリットル当たり50・25―93・75円で、スパークリングワインでは同136・5円。これらが、EPA発効後は即時撤廃となった。

 メルシャンは3月1日以降の出荷分から出荷価格を引き下げる。フランス、イタリア、スペインなどの76品目が対象。例えば、スペイン産「メスタ・オーガニック」の場合、参考小売り価格970円(消費税抜き)が900円(同)になる。代野照幸社長は「1000円前後の中価格帯で100円ほど安くなれば、消費者にメリットになる」と期待する。

 サントリーワインインターナショナルは2月から22ブランド69アイテムの出荷価格を下げる。フランス産「バロン ド レスタック」やドイツ産「マドンナ」、ポルトガル産「マテウス」などが対象で出荷価格で1―11%(20―140円)ほどの値下げになる。

 アサヒビールはイタリア、スペイン、フランス、ポルトガルなどのワイン40品目の出荷価格を引き下げる。改定幅は小売り価格で最大17%、平均で10%ほど。スパークリングワイン「ガンチア・アスティ・スプマンテ」の価格1830円(消費税抜き)が1640円(同)になる。「1000―3000円を中心に低・中価格帯ワインの需要拡大が見込める」(広報担当者)とみる。

 ただ価格は関税のほかサプライヤー出荷価格や輸送コストなどを踏まえて決定するため、各社ともすべてのEU産ワインを値下げ対象にしていない。
(文=井上雅太郎)
日刊工業新聞2019年2月1日

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