学生のアイデアで北海道を活性化!

札幌商工会議所など4団体が学生によるビジネスアイデアの発表会を開催

 北海道で学生の起業・創業を支援したり、学生のアイデアをビジネスに生かそうとする動きが活発化している。札幌商工会議所など経済関連4団体・機関は、学生によるビジネスアイデアの発表会を初実施。北海道大学や北海道銀行は企業が示した課題に対し、学生が解決策などを提案するプログラムを展開している。道内での雇用定着や産業活性化、アイデアの発掘や企業認知度の向上などさまざまな効果を期待する。

 札幌商工会議所、北海道経済連合会など4団体は、2018年12月に「ものづくり製品化&起業化支援事業」の発表会を開いた。学生がモノづくり分野の製品化や起業化のアイデアを提案し、関心を持った企業が実現に向け支援する。

 発表会では5大学・大学院の6グループがアイデアを披露。このうち酪農学園大学大学院の学生は、エネルギー回復に有効なスポーツアイスの商品化を提案した。室蘭工業大学工学部の学生は、家畜伝染病の予防などで使う消石灰粉体の消毒効果を可視化する手法を紹介した。

 発表会への参加企業55社中15社が、学生グループに面談を申し込んだ。申込件数は37件で全てのアイデアに企業が関心を示した。今後企業と学生グループが面談し、起業化に向け具体的な支援や出資などさまざまな展開が考えられる。札幌商工会議所の担当者は「初年度にしては多くの企業が集まった。次年度は学生の応募件数を伸ばしたい」と語る。

 北海道大学は18年度から企業が示す課題に学生と企業が一緒にチームを組んで解決策を考える「デモーラ北海道」を始めた。「デモーラ」はフィンランド発祥のプログラムで日本では初導入。学生は北大以外でも参加可能で4―6人でチームを作り、企業の課題に約2カ月間で取り組む。

 学生はまとめたアイデアを企業にプレゼンテーションする。企業は学生のアイデアを採用する場合、ライセンス料を支払って権利を手に入れる。これまで2回の実施で7社中3社がアイデアを採用した。北大の担当者は「参加企業は学生チームのアイデアの事業化に加え、海外での新ビジネスの展開を検討しているケースもある」など手応えを感じている。

 北海道銀行も18年度から大学生と企業がビジネスアイデアを検討する「ミラインク」を実施。第1回は5社と学生39人が参加した。このうちホームセンターのDCMホーマック(札幌市厚別区)は、学生が提案した店舗へのカフェ併設を採用し、西岡店(同豊平区)で実現している。
(文=札幌支局長・村山茂樹)

日刊工業新聞2019年2月1日

  

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