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今年も過去最高の世界販売狙うスバル。頼みの綱はやっぱり米国

米国専用スポーツカーでブランド強化
今年も過去最高の世界販売狙うスバル。頼みの綱はやっぱり米国

米国市場向けのスポーツカー「S209」

 SUBARU(スバル)は15日、2019年の世界販売計画を前年比2%増の108万台に設定したと発表した。世界販売の6割強を占める米国市場で新型車の販売が堅調に推移し、全体をけん引する。8年連続の過去最高を計画する。

 海外販売は同2%増の93万台を計画する。このうち主力の米国は18年に投入した3列シートのスポーツ多目的車(SUV)「アセント」の販売が好調で同3%増の70万台と11年連続の過去最高を目指す。カナダは同3%増の6万台。国内販売は同1%増の15万台と前年並みを計画する。

 世界生産は同1%増の103万台を計画する。国内生産は17年10月以降続いた完成車検査問題の再発防止策の定着に向け生産のペースを落とすため、同2%減の65万台を計画。海外生産は6%増の38万台を見込む。

 国内では米国など海外市場向けにSUV「フォレスター」「XV」などを生産、輸出している。在庫圧縮や販売の効率化で、玉不足を防いで海外販売への影響を抑えていく。

Sシリーズ初の米国市場向けモデル投入


 SUBARU(スバル)は15日、米デトロイトで開催中の北米国際自動車ショーで、米国市場向けのスポーツカー「S209=写真」を発表した。米国仕様の「WRX STI」をベースに吸気系統に大型エアクリーナーなど専用部品を採用して吸気抵抗を低減し、力強い走りを実現した。

 モータースポーツ統括会社のスバルテクニカインターナショナル(東京都三鷹市)が手がけた。スバルはブランド強化策としてスポーツタイプの車種の充実を中期計画で掲げ、S209はその一例となる。価格などは未定。現時点で日本への投入計画はない。

 

日刊工業新聞2019年1月16日掲載
梶原洵子
梶原洵子 Kajiwara Junko 編集局第二産業部 記者
2018年の国内販売は前年比16%減で厳しい結果に終わりました。19年の国内販売は1%増の15万台を計画しているそうです。

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