産業・観光で“選ばれる栃木”へ

2018年春のディスティネーションキャンペーンでは大きな成果も

 栃木県はロボットやヘルスケアなどを成長産業に位置付け、競争力強化を図っている。観光振興でも2018年夏に、大阪市北区に大阪センターを開くなど情報発信力を高めた。産業・観光の両面で「選ばれるとちぎ」実現を目指す県政運営について福田富一知事に聞いた。

―19年の抱負は。

 「栃木の強みを生かし、15の戦略を展開する『とちぎ創生15(いちご)戦略』や県政の基本指針『とちぎ元気発信プラン』などの計画を実行しては検証し、確実に前進させる。また企業誘致を加速させて雇用の確保や県民所得の向上につなげたい。そしてUIJターンも積極的に進め、若者の流出を最小限にとどめたい」

―戦略の一つである観光では、18年4―6月に大型観光キャンペーン「とちぎDC(デスティネーションキャンペーン)」を実施しました。総括は。

 「DC期間中は観光客入り込み数が前年同期実績、目標ともに超えたものの、宿泊数は目標の220万人に達しなかった。ただ、同時期に2年連続で宿泊数が200万人を超えたのは県史上初の記録だ。このほか広域での地域間連携など、得た成果は大きい。引き続き観光資源を掘り起こし、また朝や夜に楽しめるコンテンツの充実などに取り組む」

―情報発信拠点「大阪センター」開所の効果は。

 「11月に大阪市内で開いたセミナーで、参加者から立地に対する関心の高さを感じた。上三川町と芳賀町では新たな産業団地の事業実施を決定し、那須塩原市や小山市では造成計画を進めている。地域振興を図るためにも新たな団地整備など次の一手を進めていく」

―IoT(モノのインターネット)導入支援を強化しています。

 「IoT推進ラボを起点にIoTの取り組み成果を幅広く波及し、生産性向上や競争力の強化、新産業創出などを図り、産業の振興・発展につなげたい。IoT導入支援補助金も創設したが、補助金を活用して各種強化につなげている企業は全体からすれば数が少ない。全体の底上げを図るためにどうするべきか、今後の課題だ」

【記者の目/多様な人材流入促す整備を】
IoT導入促進や企業立地の加速など、地域経済の振興に努める栃木県だが、人材不足は深刻な課題だ。春には新たな在留資格として特定技能による外国人労働者の受け入れがスタートする。諸問題解消、そして次の成長につなげるためにも、多様な人材の流入を促す環境整備が求められる。(栃木・前田健斗)

日刊工業新聞2019年1月11日

  

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